ウラシマ感

この夏、盛岡の実家に帰省した。年に二度以上は帰っているからそんなにウラシマ感はないはずだけど、それは自分ち周辺(郊外)だけに限定されていたもので、中心街の変化は今回初めて意識したと思う。

盛岡の中心街は盛岡駅を東端として中央通り、大通りといった名称の通りを中心に展開され、かつての城下町だった菜園、肴町といった町を西端としている。巨大商業施設は古くからある地元密着デパートのほかいくつかあるけど、基本は各々の通り別に専門店街が機能していたはずだ。

そこから15年経った。さあ空洞化だ。シャッター商店街だ。専門店街は見る影もなく、街に人が歩いていない。時計、鞄、靴などの老舗は廃墟同然かダイソーになっている。ちょっと前ならプリクラショップだったかもしれない。文化牽引の原動力たる大型書店も4つのうち2つが姿を消した。図書館も中心街から新興(させたがっている)駅そばに移動した。そして消費者はクルマでアクセスできる郊外のショッピングモールで、誰もが均質的な消費を行っている。
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