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02/01/2004: "立派なシステム"
えー、西新宿はNSビルの4Fにある循環器の外来に行って参ったところ、ハイテク設備にて通常の数倍の速度で心電図を取られ、ハイテクな呼び出し装置にてお医者様の個室に招かれ、いくばくかの問診の後、「んー、心電図も立派なWPWですね。うんたらって先生が詳しいから予約入れてみて」とスルーパスを出されました。んで、その予約とやらを入れてみたら、「最も早くて3/4でーす」と予約係に明るく言われたため、2月いっぱいは生殺し状態。引っ張りだこすぎる。
まあ、その話より興味深かったのが、この病院の、心臓の外来に特化した完璧なまでの処理システム。病院という設備に行くこと自体が超久しぶりだったのだけど、外来の受付、初診の処理、カルテの作成、ナースによる問診と検診手順の作成、流れ作業による心電図&レントゲン、そして待機してると再度個室に呼び出されてやっとお医者様(超ファット)に対面、終わったらカルテを患者自らが会計に提出、瞬時の事務処理、そして診察料請求&次回予約。
「病院の外来」って結構複雑な処理系だと思ったのに、ここまで人的システムが機能しているなんてよく設計されてるなーと思ったりした。システム屋の視点でしょうかね。
注目すべきは、これら一連の処理においてプロフェッショナル知識を必要とされているのはナースと医者のみで、他ほとんどの作業が院内の茶髪ねいちゃん達が処理しているところだ。茶髪ねいちゃんの処理能力に疑いを持つ訳ではなくて、(現実的に労働単価の安い)医療的専門教育を受けてないスタッフを効果的に配置し、ナースや医者はそのプロフェッショナル性に特化させ、病院としてのスループットを向上させているという点でエレガントなシステムと感じたのだ。あ、医療事務も専門か。
とにかく、ここにも、近代産業のテーゼである作業の定型化と労働の単純化がかいま見れた訳だが、その行為の巨視的な善し悪しはおいといて、単純に「よく回ってるねえ!」と感服した。地方自治体などは超見習って欲しい。